他人は鏡
池袋で講習を受けていた時だった。
その日は雨で、外出も億劫だがこういう日こそライバルは少ないという思いで声掛けしていた。
反応くれる人はいた。しかし問題はその反応だった。
表情がひきつっている。
徐々に距離を取っていく。
逃げるように立ち去る。
強烈な自己否定でしばらく寝込んでしまう程だった。
原因は様々だが何より自分自身がひきつる態度で逃げ腰だったからだ。
話し相手は自分を写した鏡のようなもので、スマホいじったら相手もいじり始めるし、緊張の雰囲気をだすと相手も緊張をしだす。
これは関係が浅い対象ほどよく表れる。
相手に興味を持たなければ、向こうも興味を示してくれない。
心からの好意を上手に伝えれたら、それも返ってくる。
相手と共感や同調をすると語られる理屈があるが、既にそれは始まっている。話しはじめてからでは、無かったのだ。
ナンパならどんな人物なのか疑問を掘り下げるのだが、自分も相手も疑問を抱えている共通が既にあるのだ。
ここからポジティブな同調を繋げる工程がコミュニケーションと考えている。
コミュニケーションだけでなく人生そのものは受け身主体の何かきっかけあればいいなあ、という漠然とした願望を持っている限り鏡からは本当に何も映らない。
そして何かを始めるならまずはその自分勝手な願望をやめる事なのかもしれない。